遊技機の射幸性抑制に向けた取り組み

「遊パチ」と「1円パチンコ」、そして「ちょいパチ」

身近で手軽な娯楽として発展してきたパチンコ産業ですが、その一方で、射幸性の高いパチンコ・パチスロにプレイヤーがのめり込んでしまい、それを起因とした問題がしばしば発生するということもありました。そうした状況を踏まえ、パチンコ業界では、パチンコ・パチスロの射幸性を抑え、ポケットマネーの範囲内で、予算や時間に応じて適度に遊んでもらえるよう様々な取り組みを行なっています。

そのひとつが、大当りの確率を抑えた、当たりやすいパチンコの開発です。

「遊パチ」は、手軽に安く遊べるパチンコ・パチスロとして、業界団体の協力によって2006年に生まれた、大当りの確率が1/100より甘いパチンコ機の愛称です。パチンコホールでPOPや機種の盤面に描かれた、桜の花に「遊」という文字が描いたイラストを見たことがある、というプレイヤーも多いのではないでしょうか。そんな「遊パチ」を集めてコーナーをつくっているパチンコホールもたくさんあります。

パチンコホール向けのコンピュータ機器を開発製造、販売するダイコク電機株式会社が同社製コンピュータシステムの導入店データをまとめた情報公開サービス「DK-SIS」によると、2016年末時点で、パチンコの貸玉料金4円コーナーにおける遊パチの設置比率は4分の1近くにものぼっています。

この「遊パチ」の登場とほぼ同じ頃、パチンコホールからも、射幸性の低い遊び方を提供する試みが広がり始めました。それがいわゆる「1円パチンコ」です。1個4円で貸し出していたパチンコ玉を、その4分の1となる1個1円で貸し出すというものです。それまで全国的にみても数店舗が取り組んでいただけだった この「低価貸し」というスタイルは、2007年あたりから一気に全国に普及していきました。

「DK-SIS」によると、パチンコ全体に占める「低価貸し」台数の割合は、2008年に10%を突破しました。一方、パチスロの低価貸も、パチンコの跡を追うように増え続け、 2012年にはパチンコ同様10%超となりました。2016年末時点では全国に設置されているパチンコの約35%、パチスロの約15%が低価貸し営業となっています。また、最近では、玉1個2.5円や1.6円、さらには50銭まで、一方のメダルも1枚8円や2円とされるなど、貸し出し単価が、いろいろな遊びのスタイルを提案するホールの工夫としても活用されています。

ちょいパチ

最近では、遊パチよりさらに射幸性の低い「ちょいパチ」が導入され始めています。「ちょいパチ」の大当り確率は、遊パチの倍以上甘い約1/40。さらにスタートを回転させるチャッカーの入賞で5個以上払い戻されるなど、「遊パチ」よりさらに遊びやすいジャンルとして、業界団体が積極的に普及への取り組みを進めています。

それと同時に、射幸性を引き下げる取り組みも推進しています。パチンコではこの十数年の間に大当り確率の下限を1/500から1/400、さらには1/320へと段階的に引き上げてきました。パチスロにおいても、ARTの1ゲームで得られる枚数を減らして出玉の波を緩やかにするなど、プレイヤーが手軽に遊びやすい環境づくりを行なっています。