低貸玉営業の普及

今では当たり前の光景となった、1円パチンコや5円パチスロが全国的に普及するきっかけになったのは、2004年頃にプレイヤーの減少傾向に対応しようと、手軽に安く遊んでもらえる営業の模索が業界内で活発化したことに始まります。当初は、大当たり確率が高くて少額でも遊べる遊技機の模索から始まりましたが、こうした遊技機メーカー主導の動きに対し、一部のホールで一般的な営業スタイルである1玉4円の貸玉料金を半額の2円にするという試みが出てきました。

当初は集客力の弱いホールの苦肉の策のように思われていたのですが、この動きは2006年ころから徐々に拡大。一部の大手ホールが「新業態の創出」として、さらに半額の1円パチンコを採用したことが大きな話題となり、その後、多店舗展開を図るホール経営大手が積極的な導入に踏みきったことで、2009年頃から全国的に普及しはじめました。普及した背景には、低料金で遊べる環境を作るという大きな目的のほか、低価貸コーナーは必ずしも新台の入替に頼らなくても集客が維持できるという、コスト削減の一面もありました。

2014年4月時点の台数シェア
※データの出処:ダイコク電機株式会社「DK-SIS」

今では1円パチンコや5円パチスロだけではなく、2円パチンコ、0.5円パチンコ、10銭パチンコ、10円パチスロ、1円パチスロといったように料金形態の多様化、複雑化が進んでいます。最近ではこれに消費税を上乗せした料金設定をするホールも出てきて、料金表示がかなり複雑になっている印象が拭えない状況になっています。ちなみに、遊技料金は法令でもって、正確に明示することが義務付けられています。

もともと玉やメダルの料金は、法令のなかで玉1個につき4円、メダル1枚につき20円と上限が定められており、ホール事業者はその範囲以内であれば、自由に貸玉料金を設定することができます。しかし、設備機器の関係もあって、1個4円あるいは1枚20円の上限いっぱいで貸し出す手法がいわば業界の常識だったので、これが登場した当初は、「そんなことをやっていいの?」という疑問の声が出ていたほどでした。それが、今では導入店舗の比率が8割を超えるまで普及し、幅広い層から支持されるジャンルとして定着しています。