初心者への配慮

パチンコ・パチスロのプレイヤー層を広げようと、特に初心者や休眠層に足を運んでもらうため、業界挙げた動きが広がりつつあります。こうした取り組みは個々のホールでは当然のように行われていますが、業界全体となると今まであまり積極的に行われてきませんでした。祖の結果、長年にわたってファン人口を減らし続けてきたわけですが、この数年来で急速に業界全体に危機感が広がり、ホールや遊技機メーカー、周辺機器メーカーなどの垣根を超えた対応の模索が始まっています。しかし、パチンコ・パチスロに接してこなかった層を呼び込むことは口で言うほど簡単なことではありませんし、その活動は始まったばかりです。

ホールそれぞれの営業努力や工夫によって、新規客の獲得に成功しているケースは少なくありません。ホール営業には広告宣伝の仕方などに多くの規制があるのですが、新規顧客の誘致や既存顧客の固定化に積極的なホールは、「お金がかかりすぎる」「タバコの臭いがイヤだ」「音がうるさい」といった、様々なネガティブ要因の払拭に努めています。低予算で遊べる営業形態や、禁煙フロアや喫煙対策機器の導入といった空気環境に配慮した遊技空間はその代表例です。

遊技機を取り巻く環境については、初心者にとって分かりやすい工夫がなされているとはいえない状況です。玉やメダルの借り方から遊技機の遊び方、さらには賞品交換の仕方など、むしろ複雑になっている傾向がうかがえ、かつて遊んでいた人でも手間取ることが多い状況です。ただ、ホールによっては専属のコンシェルジュがいて、遊び方を丁寧に教えてくれるケースもありますし、ホールのウェブサイトには入店から退店までの流れを分かりやすく解説した専用コーナーなども増えています。最近では、外国人観光客をターゲットとした外国語ガイダンスも登場しています。

また、パチンコ・パチスロの面白さを知ってもらおうと、店休日を利用して1日無料で遊ばせるホールもあります。これなどは、より身近に感じてもらうと同時に、業界に対する思い込みや偏見などを払拭してもらうためのよいきっかけとなっているようです。